ザプラスコラム

茂木先生インタビュー|形成外科専門医が語る、美容医療の本質とは

2026.04.21

 形成外科専門医として、再建外科から美容外科まで幅広く研鑽を積んできた茂木先生。見た目の美しさだけでなく、機能面や長期的な安定性まで考慮した治療を大切にされています。
本記事では、医師を志した原点から、形成外科・美容外科それぞれでの経験、そして患者様と向き合う上で大切にしている考え方まで、インタビュー形式で詳しくお話を伺いました。
美容医療に対する向き合い方や、「自然で無理のない変化」とは何か――
その本質に触れていただける内容となっています。

 幼いころ、白衣を着て働く父の姿を見て、医師という仕事に自然と憧れを持ったのが最初のきっかけです。

特に印象に残っているのは、飛行機の中で体調を崩された方に対して、父が医師として対応し、その方や周囲の方々から感謝されている姿を目の前で見たことです。医師は人を助け、感謝される仕事なのだと、子どもながらに強く感じました。

 形成外科に進んだのも、私は昔から書道や絵、ものづくりが好きで、形を観察したり、全体のバランスを整えたりすることに関心を持ってきました。小学校から中学校までの9年間、書道と美術で継続して賞をいただいた経験もあります。

こうした感覚は、形成・美容外科で現在の診療においても、機能だけでなく形態も扱う形成外科の魅力と重なり、現在の道につながっていると感じています。

他にも、幼少期から少林寺拳法を8年間続け、全国大会で2回優勝した経験があります。武道を通して、礼儀や継続する力、精神面の鍛錬の大切さを学びました。

 研修医のころ、顔の癌を切除した後の欠損を、別の組織を用いて再建する頭頸部再建外科を見て大きな衝撃を受け、頭頸部再建の症例が多い名古屋大学形成外科に入局しました。
その後、形成外科研修の中で再建外科を基礎から学び、さらに美容外科を学ぶ機会もいただき、鼻や輪郭の手術に触れたことで、美容外科の魅力にも強く惹かれるようになりました。
形成外科専門医取得後は、さらに顔面領域を専門に深め、頭蓋顎顔面外科、頭頸部再建外科、外鼻形成、美容外科を中心に研鑽を重ねてきました。

現在は、鼻、目元、フェイスリフト、顎変形症、頭頸部再建など、顔面領域を中心に診療しています。

私の特徴は、形成外科と美容外科の両方で学んできたことです。見た目の美しさだけでなく、機能面、組織の扱い、創傷治癒、長期的な安定性まで含めて考えながら治療を行っています。

 私は、保険診療と美容医療ではゴールの性質が異なると考えています。

保険診療では、骨折、癌、欠損、変形など、医学的に明らかな問題があることが多く、それを機能面・形態面の両方から、できるだけ元の状態に近づけることが目標になります。いわば、明確な“マイナス”を“ゼロ”に近づける医療です。

 一方、美容医療は、正常な状態を出発点として、その方にとってより良い状態、つまり“プラス”を目指す医療です。ただし、その“プラス”は人によって異なります。たとえば「もう少し鼻を高くしたい」というご希望があっても、その理想のイメージは一人ひとり違います。

だからこそ美容医療では、患者さんが目指す理想を丁寧に理解し、共有すること自体が治療の一部だと考えています。高い技術だけでなく、対話を通してゴールをすり合わせることがとても重要だと感じています。

 美容外科では、鼻、目元、フェイスリフトの手術を行うことが多いです。
特に鼻やフェイスリフトは、顔全体の印象に大きく関わる手術です。そのため、骨格や軟部組織、左右差、顔全体のバランスを丁寧に見ながら、自然で無理のない変化を目指しています。

また美容医療では、技術だけでなく、その方がどのような印象を目指しているのかを理解することがとても重要だと考えています。

 大学病院では、顎変形症、外鼻変形、頭頸部再建、乳房再建の手術を担当することが多いです。また、局所麻酔で行う瘢痕形成や眼瞼下垂の手術も日常的に行っています。

顔面を中心に、機能と形態の両立が求められる領域で幅広く経験を積んできました。こうした保険診療での経験は、美容医療における安全性や治療設計の精度にもつながっていると感じています。

名古屋大学形成外科で頭頸部再建を学ぶ中で、顔の再建後の二次修正や顔面の手術を経験し、顔の手術の奥深さにさらに惹かれるようになりました。

また、形成外科研修中に美容外科を学ぶ機会をいただき、鼻や輪郭の手術に触れたことで、美容外科の魅力も強く感じました。そのうえで、頭蓋顎顔面外科領域で高い専門性を持つ藤田医科大学形成外科で、さらに深く顔面外科を学びたいと考え、現在に至ります。

私の中では、再建と美容は別々のものではなく、どちらも顔をより良くするための外科としてつながっています。その両方をより高いレベルで深めたいと思ったことが、藤田医科大学病院形成外科を選んだ大きな理由です。

 形成外科専門医は、一定の研修と経験を重ねたうえで取得する資格ですが、私自身は資格を取って終わりではなく、そこからが本当のスタートだと考えています。

専門医取得後は、指導医が常に隣につく立場ではなくなり、自分が執刀医としてその場をまとめる立場になります。良い意味でも悪い意味でも、周囲から頼られる存在になります。
自分で手術計画を立て、術中に的確な判断をすることに加えて、助手、看護師、麻酔科医、スタッフの皆さんと円滑にコミュニケーションを取りながら、チーム全体で安全に手術を進めることの大切さを強く実感します。

また、執刀医であると同時に、その患者さんの主治医として治療全体を担う立場になります。
外来では受付スタッフや看護師の方々と連携し、病棟では周術期管理を含めて看護師さんやコメディカルの方々と密にコミュニケーションを取りながら、患者さんの治療を進めていきます。

手術そのものだけでなく、術前から術後まで多くの職種が関わる中で、最終的な責任は主治医・執刀医にあります。
治療は決して一人ではできません。患者さんのために、さまざまな職種が助け合って成り立つ医療です。

そのため、専門医取得後の時期は、技術だけでなく、医師としての責任感、判断力、人との関わり方、チームを動かすリーダーシップを学ぶ期間でもあると感じています。
また、執刀だけでなく、指導医として後進を教育する機会も増えていきます。教わってきた技術や知識を次の世代に伝えることも、自分の大切な役割だと考えています。

今もその積み重ねの中で、より良い医療を目指して研鑽を続けています。

 一番大切にしているのは、患者さんのゴールを理解することです。

同じ「自然にしたい」「若く見せたい」「きれいになりたい」という言葉でも、その中身は人によって異なります。私はまず丁寧にお話を伺い、その方がどのような印象を目指しているのか、どこに悩み、どこを大切にしたいのかを共有することを大切にしています。
治療は、単に形を変えることではありません。患者さんの理想を理解し、その方に合った方法を一緒に考えていくことが、納得感のある、信頼できる医療につながると考えています。

 私の大きな特徴は、形成外科研修中から美容外科も学べたことです。そこでの学びは二つあります。
一つは、熟練医の精緻な手技を早期に学び、解剖に基づく剥離・縫合・組織の扱い方を、その後の保険診療にも応用できたこと。
そして二つめは、手技以前に「カウンセリングが結果を左右する」という事実を体得できたことです。その方が目指す理想【プラス】は何か――そこを丁寧に言語化し、共有することが美容医療の出発点であり、最も重要だと考えています。

この視点を持ったまま保険診療の現場に入り、美容で得た“患者理解”を、治療設計や説明にも活かしてきました。
形を観察し、バランスを整える感覚を大切にし、【プラス】へ導くための自然さと美しさの両立を追求します。まずはお気軽にご相談ください。

 今回のインタビューを通して印象的だったのは、茂木先生が一貫して「機能と形態の両立」を大切にされている点でした。
形成外科と美容外科の両方で経験を積まれてきたからこそ、見た目の変化だけでなく、その先の安定性や患者様の生活まで見据えた治療を行われているのだと感じます。
また、「理想を共有すること自体が治療の一部」という言葉からも、患者様一人ひとりに丁寧に向き合う姿勢が強く伝わってきました。

美容医療を検討されている方にとって、本記事がひとつの判断材料となれば幸いです。
現在茂木先生は症例モニター様の募集をしております。
まずはカウンセリングにてお気軽にご相談ください。

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