\ 日本の形成外科のエース!/
坂本好昭先生のインタビュー記事です✨
現在、坂本好昭先生は慶應義塾大学病院(以下、慶應大学病院)の講師であり、クラニオの次の世代を牽引していくトップドクターです!
当院においても輪郭技術講師として勤務しております。
坂本先生が日頃どのようなことを考えて手術しているのか、現在に至るまでの経歴など、これから輪郭手術を考えておられる皆様の一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。
■はじめに「クラニオとは?」
あまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、
craniofacial surgeryとは
頭蓋骨および顔面骨の形成、修復を行う外科をクラニオフェイシャルサージャリー(頭蓋顎顔面外科)といいます。
頭蓋顎顔面外科が扱う領域は実はとても幅広く、美容外科で行う鼻や輪郭手術もそうですし、大学病院で行っている治療はまとめて頭蓋顎顔面と呼ばれます。
代表的なケース
鼻の変形
顎変形症
頭蓋骨縫合早期癒合症
唇裂・口蓋裂
顔面骨骨折
眼瞼下垂
顔の怪我・傷跡、顔面神経麻痺など一部ですが、頭蓋顎顔面外科は頭、顔、顎の病気や変形に対する治療を行う分野です。
機能面の改善はもちろん美容的な面にも配慮しながら治療にあたる必要があります。
■坂本先生が慶應大学病院で行っている、手術や研究について教えてください!
生まれつきの疾患や病気、怪我で顔が変形した方の治療をしています。
口唇口蓋裂というのは皆さんも聞いたことがあると思いますが、頭蓋骨縫合早期癒合症といって、頭と顔の骨に病気を持つ子供たちの治療をメインに行なっています。
頭蓋骨を外して、頭の形を作り変えるためアーティスト的な要素がかなり必要とされます。
そのほかに交通事故で変形した顔の骨もできるだけ元通りに治す手術も行なっています。
そして慶應大学病院でメインとしている研究は、ご献体にて行う解剖です。
『より安全に確実に』そして効果的な治療を行う上で、外科医にとって解剖はすごく大切だと思っています。
人体の解剖って医学の基礎中の基礎じゃないのって思われるかもしれませんが、こんなに医学が進んでいてもまだ分かっていないことがたくさんあるんですよ。
■ 32歳。形成外科専門医取得後、慶應大学病院在勤中に、フランスへ留学されたのはどうしてですか?
フランスに留学を決めたのは自分の実力のなさですね。結局のところ、治療経験数がモノをいいます。
フランスでは日本と違って特定の病院にフランス全土から患者を集約する形をとっています。
頭蓋骨縫合早期癒合症だとフランス国内で治療をしているのは、「パリ」と「リヨン」の2つの病院しかありません。
そのため日本では数年かけないと、いや一生かけても経験できないような数を短期間で経験できました。
留学前に10時間〜1日がかりだった手術も、留学を終え日本に帰国後は同じ手術が3時間で行うことができました。
そして何より、働き方を教えられました。
フランスでは病院で手術しながら、開業もして美容外科手術も行っていました。
相反するような病気の治療と美容外科の治療、その接点を学んだことで、自分の中の意識がかわり、この働き方も導入する必要があると思いました。
craniofacial surgeryの生まれたフランス。そこでは毎日、craniofacial surgeryが行われており、日本では特殊だと認識していた手術が、日常のごく一般的な手術として扱われています。
<引用:頭蓋顎顔面外科の醍醐味>
https://www.jscmfs.org/rolemodel/#role03
■大学病院と美容外科で行う手術の違いを教えて下さい。
実は僕自身、この2つは同じだと思っています。
何故かというと結局、美容外科でも僕が大学で治療している方も、求めることは一緒なんです。
生まれつきの病気の方たちは「普通になりたい」と願い、怪我をした方は「もとに戻りたい」と願い、そして美容外科を受診される方は「綺麗になりたい」と願っています。どれも見た目を治したいってことなんです。
■慶應大学病院とザ・プラスが提携して変わることはどんな事でしょうか?
まず、今の日本の医療制度では混合診療ができません。
いくつかの大学病院では自費診療の美容手術を行っているところもありますが、慶應大学病院では自費診療の美容手術は行っておりません。
その為、どこかで僕のことを調べられて、輪郭の治療をしてほしいと来てもお断りせざるを得ない状況でした。
そういった方の引き受け先としてザ・プラス美容外科代官山院があります。
また一方で、美容外科の手術を受けられて、感染などの合併症に悩む患者様も多くいらっしゃるのも事実です。
しかし、こうした合併症の患者さんをどこも引き受けてくれません。
合併症を生じてしまった患者さんの救済の場として慶應大学病院があると思います。
■実はジョン先生との出会いもそんなことがきっかけでした
ジョン先生との出会いはコロナ禍でザプラス本院にきた、他院の鼻の修正のメール相談の患者様がきっかけでした。かなりひどい状況で、手術をした病院でも相手にされず、いろんな美容外科で相談しても相手にされず、、、。
何とかしてあげたいというジョン先生が、口唇口蓋裂の外鼻形成をしている私ならと紹介してくださったのが始まりなんです。
■坂本先生が行う輪郭手術について教えて下さい。
なんでもやります。一番得意なのは骨の手術ですね。
「上顎、下顎、頬骨、鼻骨はもちろんのこと頭蓋骨まで。」
LeFort3という、現在日本では数人しかやっていない手術もしています。
これは病気の方に行う治療ですけど、顔の解剖を知り尽くしていないとできるものではありません。輪郭手術では骨を切るために電動モーターを駆使します。このモーターは足元のペダルで操作するのですが、このペダル操作が好きです。
そして骨がきれいに切れると、ストンッという感じで切れた骨片が移動します。
要望に合うようにこの骨片を移動させると、あたかも本来そこにいたほうがいいかのように、パズルのピースのようにピタッと新しい位置ではまると成功を確信します。
■坂本先生が、患者様に対して大事にしていること、意識していることはどのようなことでしょうか?
まず第一に安全な治療です。
そして安心して受けてもらえるようしっかりとしたカウンセリングです。
○○の手術が受けたいとか、ここを何ミリ切ってほしいって来られる方がたまにいらっしゃいますが、どういう顔になりたいのかをお聞きして、そうなれるようにするのはどういう治療がよいのか、どれくらい切った方が良いのかを提案させていただいています。
だって皆さん、レントゲンやCTの骨の状態をきれいにしたいんじゃなくて、見た目を美しくしたいわけですから。
■ザプラス美容外科代官山院で行う輪郭手術について教えて下さい。
現在、日本で輪郭手術を“きちんと”できる医師はそうそう多くはいないと思っています。
輪郭の修正手術の依頼が多くあります。
カウンセリングの不足から、患者様のご要望に対応できなかったということもあるでしょうが、その理由の一つはオーダーメイドの治療ができず大量生産の治療しかできないからです。(同じ顔しか作れない)
修正手術は初回の手術と異なり難易度も格段に上がりますが、こうした患者様の最後の砦としての役割もザプラス美容外科は担っています。
■患者さんの笑顔が何よりも嬉しい!
輪郭手術は、形成外科の数ある治療の中で最も大がかりな治療で、かつダウンタイムが長いことが欠点です。そのためなかなか治療に踏み切れない患者様も見受けられます。その一歩を踏み出し、長いダウンタイムを終えて診察に来られた時の患者様が見せてくれる笑顔、患者さんと共に一緒に頑張ったということを共有できるこの瞬間が好きです。
坂本先生、インタビューにお答えいただき、ありがとうございました!
坂本先生の人柄や魅力がぎっしり詰まった本記事が、これから手術を検討している方の一助になれば幸いです。
今後の先生の予定
・クラニオフェイシャルサージェリーについての教科書出版、初心者向けの安全な骨切りデバイス開発、キャダバー講習会など、これからの日本のクラニオフェイシャルサージェリーを間違いなく牽引されていくドクターなので、ご興味のある方は、是非!当院からの坂本先生リリース情報をチェックしておいてください。
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慶應義塾大学 形成外科 坂本好昭 講師
●経歴
2005年 慶應義塾大学医学部 卒業
2005年 東京歯科大学市川総合病院 初期臨床研修医
2006年 慶應義塾大学医学部 初期臨床研修医
2007年 慶應義塾大学医学部 形成外科 専修医
2010年 独立行政法人国立病院機構 東京医療センター 形成外科 常勤医
2011年 慶應義塾大学医学部 形成外科 助教
2013年 フランス ネッカー小児病院 留学
2014年 慶應義塾大学医学部 形成外科 助教
2016年 慶應義塾大学医学部 形成外科 講師
●称号・資格
日本形成外科学会認定専門医 形成外科領域指導医 小児形成外科領域指導医 頭蓋顎顔面外科学会専門医
●所属学会
日本形成外科学会 日本頭蓋顎顔面外科学会(評議員) 日本美容外科学会(JSAPS)正会員 国際頭蓋顔面外科学会 正会員 アジア環太平洋頭蓋顔面協会 正会員 米国形成外科協会(AAPS) 正会員 ヨーロッパ形成外科協会 正会員
坂本Dr.関連記事リンク
◇〈頭蓋縫合早期癒合症の世界最年少執刀医のスゴい人!〉
https://sugoihito.or.jp/2015/01/9518/
◇<頭蓋顎顔面外科の醍醐味>
https://www.jscmfs.org/rolemodel/#role03