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ザプラスコラム

麻酔を受けられる皆様へ

2023.03.20

これから麻酔を受ける患者様やそのご家族に、麻酔について少しでも理解していただくためのページです。
手術前には、麻酔科医や執刀医から麻酔の説明がありますが、事前に知っておいていただきたいこともありますので、できるだけよく読んでいただきたいと思います。
わからないことがあれば、お気軽におたずね下さい。

全身麻酔の安全性

麻酔技術は、手術時の痛みを軽減するだけでなく、手術の安全性を高めるためにも欠かせないものです。患者さんの体調変化に迅速に対応するため、麻酔科医が常に監視し、適切な処置を行っています。最新の麻酔機器や薬剤の発展により、現在の麻酔は以前に比べて安全性が格段に向上しています。しかしながら、全ての患者さんに対して完全にリスクがないわけではありません。全身麻酔を施した場合、大体25万人に1人の割合で重大な合併症が発生するリスクがあります。当院では、患者さんが安心して麻酔を受けられるよう、術前のリスク評価や麻酔計画の策定に注力し、合併症が起きた際には素早く適切な措置を取る体制を整えています。

麻酔の種類

麻酔には、患者さんを意識のない状態にして眠らせる全身麻酔と、意識はそのままで特定の部位だけを感覚遮断する局所麻酔の二つの主要なタイプがあります。どの麻酔方法を用いるかは、麻酔科の専門医が、患者さんの受ける手術の種類、予定されている手術時間、対象となる部位、事前の健康検査の結果や患者さんの年齢などを総合的に考慮し、主治医と協議した上で決めます。患者さんの中には特定の希望がある場合もありますので、その場合は遠慮なく相談してください。

⚫︎全身麻酔
全身麻酔は、患者さんを意識がない状態にして眠らせるタイプの麻酔です。この方法では患者さんの自然な呼吸が衰えることがあるため、人工的な呼吸補助が必要になります。

⚫︎局所麻酔
局所麻酔を使用する際は、意識と呼吸機能が維持されます。
局所麻酔は全身麻酔とは違い、体の一部分にのみ麻酔

⚫︎全身麻酔+局所麻酔
全身麻酔と局所麻酔を組み合わせて使用することがあります。
全身麻酔を行う上で必要なのは、鎮静(意識を抑えること)、鎮痛(痛みを抑えること)、筋弛緩(筋肉を弛緩させること)の3つの要素です。これらは通常、各要素に応じた薬剤を体内に投与することで実現されます。しかし、「鎮痛」に関しては、局所麻酔を使用して補うことが可能です。これにより、全身に投与する薬の量を減らせる上に、局所麻酔は手術後の痛みの管理にも役立ち、結果として麻酔全般の品質向上に寄与します。

麻酔をかける事前準備

 麻酔を受ける際、嘔吐の可能性があります。吐き戻した物が気道や肺に侵入すると、窒息や誤嚥性肺炎の原因になることがあります。そのため、麻酔をかける前には胃が空の状態を確保することが重要です。命にかかわるリスクも考えられるため、手術前の飲食制限は厳守してください。
 手術前に常用している薬の服用については、主治医や看護スタッフの指示に従うことが必要です。手術前に中止すべき薬もありますので、注意が必要です。 さらに、取り外し可能な義歯やアクセサリーは、基本的には外すようにしてください。これらについても、主治医や麻酔科医、看護スタッフの指示に従ってください。

手術室入室

手術室内では、医師や看護師は清潔を維持するため、帽子とマスクを装着しています。
麻酔をかける準備に入る前に、麻酔科医から説明があります。
その後、患者さんには手術台へ横になっていただき、必要なモニタリング機器を取り付けます。
通常、患者さんの指には酸素の飽和度を計測するパルスオキシメーターを装着し、胸には心電図を取るためのシールを貼り、上腕には血圧を測定するためのカフを装着します。
場合によっては、その他にも必要なモニタリング機器を追加で装着します。さらに、点滴を行うために、腕の上側や手の甲の静脈に細い留置カテーテルを挿入します。この際、まれに近くの神経を刺激したり、内出血が起こることがありますが、通常はすぐに解消されます。全ての準備が完了したら麻酔の導入を始めます。

全身麻酔について

 全身麻酔では、通常、点滴を用いて麻酔薬を体内に投与し、患者さんを眠らせ、意識がなくなります。
麻酔薬の効果で呼吸が弱まると、初めにはマスクを使って口から酸素を供給しますが、安定した呼吸のために、やがて声帯を越えて気管にチューブを挿入し、そこから酸素を供給し人工呼吸を行います。

 手術での麻酔には、鎮静(意識を無くす)、鎮痛(痛みを取り除く)、筋弛緩(筋肉を緩める)の3つの主要要素があり、麻酔科医はこれらを薬剤や局所麻酔法と組み合わせて行います。
手術中、患者さんは意識がなく痛みも感じません。

 手術が終わり、麻酔薬の投与を停止すると、麻酔から徐々に回復します。麻酔からの回復時間には個人差があり、通常、麻酔を止めてから2分から20分ほどかかります。
ザプラス美容外科では、麻酔中は麻酔科医が常に監視し調整しているため、手術中に意識が戻ることはありません。しかし、手術前の体調が悪い場合は、意識が戻るのが遅れることがありますが、麻酔が原因で目覚めないことはほとんどありません。大きな手術や長時間にわたる手術の場合は、手術部位や体を十分に休めさせ、ゆっくりと麻酔から覚めさせることがあります。

手術の後はリカバリールームにてしっかり歩行が可能になるまでゆっくりおやすみいただきます。

⚫︎よくある麻酔の副作用
嘔気・嘔吐、咽頭痛、声かすれ、眠気

⚫︎時に見られる合併症
歯の損傷、唇や口内、気道の粘膜の損傷、喉のけいれん、喘息発作、気道の確保が困難な状態、アレルギーによる反応、血圧の異常な上昇や低下、体温の低下、震え、体の位置に起因する問題(痛み、皮膚損傷、神経障害)、目覚めが遅れること。

⚫︎稀に見られる合併症
食物の誤嚥、肺炎の発症、低酸素症、声帯の機能不全、手術中の意識回復、心筋の血流障害、心拍の不規則性、心機能の衰弱、重度のアレルギー反応、肺の血栓、脳内出血、脳血流の障害、脳の神経系統の問題、悪性の体温上昇、肝臓の機能障害、腎臓の機能不全。

全身麻酔・静脈麻酔をうける前の注意事項

① 絶飲食について
全身麻酔:来院予定時間の 8 時間前より必要となります。
静脈麻酔:来院予定時間の 6 時間前より必要となります。

ジュース・ガム・あめ等の全ての飲食物が絶飲食の対象となります。
手術前の絶飲食時間を守らなかった場合は、誤嚥性肺炎を起こす可能性があります。
※脱水予防のため、来院予定時間の 3 時間前であればコップ 1 杯程度(100 ㎖程度)のお水のみ飲水可能です。

② 麻酔の効きが悪くなることや術中及び術後の出血リスク、創部の縫合不全、感染のリスクが高まるため、手術 2 週間前より必ず禁酒・禁煙して下さい。
③ 手術日と月経期(特に経血量が最も多い初日や 2 日目)が重なった場合、術後の内出血や腫れなどダウンタイムが延びる傾向があります。
④ 麻酔の際に体内の酸素飽和度が測定できなくなる恐れがあるため、ネイルは事前にすべての指(手・足両方)を完全にオフしてください。
⑤ まつ毛エクステンションは外さなくても構いませんが、手術中または施術中に取れてしまった場合の補償は致しかねます。
⑥ 使用する薬剤でアレルギー反応を起こす場合があります。アレルギーをお持ちの方は、事前に申告頂くようお願いします。(例:薬剤、食べ物、花粉、ダニ、ハウスダスト etc..)
⑦ 持病がある方は事前に申告頂くようお願いします。(例:脳疾患、心疾患、肺疾患、脊椎疾患、呼吸器疾患、精神疾患、喘息、高血圧、糖尿病、貧血 etc..)
⑧ 常用している内服薬がある方は事前に申告頂くようお願いします。(例:処方薬、ピル、ビタミン剤、漢方薬 etc..)
⑨ 過去に手術歴(美容含む)がある方は、事前に申告頂くようお願いします。
⑩ 顔の手術を行う方は、顔のその他の施術(ボトックス、ヒアルロン酸、顔のレーザー治療、アートメイクなど)は術前/術後 1 ヶ月程度はお控えください。
⑪ 使用するテープや消毒などで着色・変色などが一時的に生じる場合があります。
⑫ 金属類を装着したまま手術を行うと、火傷の恐れがあります。手術当日は指輪・ネックレス・ピアスなどの金属類を全て外してください。(※ご自身で外せない場合は、事前にピアスショップで外してください。)

休薬が必要なお薬

ピル術前 1 ヶ月前から中止・術後 2 週間後以降から再開
血液をサラサラにする薬
(バファリン、バイアスピリンを含む)
術前 2 週間前から中止・医師と相談後、再開
ビタミン剤、漢方薬、サプリ
美容目的で内服している薬
術前 1 週間前から中止・全ての抜糸が終了してから再開
≪鼻手術の方のみ≫
ステロイドが入った点鼻薬
術前 1 週間前から中止・全ての抜糸が終了してから再開

月別

施術別

その他

ドクター